+00:00はい弁護士の森でございます。
+00:03本日はお招きいただきましてありがとうございました。
+00:05私はですね個人情報保護法の改正法案の方についてご説明をさせていただきます。
+00:13課題と留意点というタイトルになっておりますがまず改正法案全体の評価ということでございますけれども本改正は保護と利活用双方にわたる多くの新しい制度を導入する大改正でございます。
+00:29これまで懸案となっていた課長金それから生態情報の保護等を盛り込んだ点で高く評価できると考えます。
+00:37もともと本改正には課題や留意点も多く存在いたしましてこれらについては解放令やガイドラインによって手当てをしまたは今後の立法的課題として認識されるべきものであろうかと思います。
+00:52まず最初に統計等の特例についてお話をいたします。
+00:57次のスライドですけれども本改正の目玉として統計等の特例利活用の条項が入っておりますが現行法では目的外利用する要配慮個人情報を取得する第三者提供するといった場合にいずれも本人の同意が必要となっております。
+01:16これについて統計やそれと同時できるようなAI開発に利用されることが決まっている場合にはこれらの同意を不要とするそのような提案でございます。
+01:28そしてこの適用の対象となる統計作成等の行為は安全なものとして委員会規則で定めるものに限るということになっております。
+01:37さらに、特例の適用の条件として一定のガバナンスについても規定されておりましてプレイヤーが一定事項を公表することそれから収集したデータの目的外利用第三者提供を禁止するということになっております。
+01:56次のスライドは条文の御紹介ですけれども統計作成とは赤いところになっておりましてこれこれの行為のうち個人の権利利益を害する恐れが少ないものとして個人情報保護委員会規則で定めるものとする定めるものというとなっておりますので要はこの規則が重要規則をどういうふうにするかということが重要であるということです。
+02:21そんなことでお話をしていきますけれどもおめくりいただきますとこの統計作成等の内容まず統計の方でございますがこれは公的統計と同程度の安全性があるもの再識別が不能であるものにすべきではないかと考えます。
+02:39次にAI開発の方ですけれどもここでご注意いただきたいのは基盤モデルの学習プロセスというのは匿名化のプロセスではないということでございます。
+02:51学習用データが個人情報の場合これを学習させるとモデルの方は個人情報で自動的にはなくなるとそのようなものではないということにご注意をいただきたいと思います。
+03:02したがいまして統計と同等の安全性を確保するそのためには学習用データ自体の匿名化が必要でございます。
+03:13具体的には提供の場合提供して統計等作成者がモデルの開発者が受ける場合には提供をもとでの適切な匿名化取得の場合には取得直後の適切な匿名化が必要ではないでしょうか。
+03:28もちろん匿名化ということになりますと手間はかかるわけですけれども手間よりも安全性の方が重要ではないかと思いますしまたその手間をかけずにやる方法というのもあるのではないかと思っております。
+03:41次のスライドでございますが特例適用の際のガバナンスのことでございますが一定の事項を公表させるそれから目的外利用第三者提供を禁止するということだけで十分かということについては疑問がございます。
+04:01特に義務を課すということなんですけれども義務だけあってもこれは駄目でございましてやはりこの義務を守れるリソース能力そういったものがなければいけないそういうもののある事業者にやっていただきたいということです。
+04:16誰でも手を挙げることができるのは危険ということでございます。
+04:20そのような観点から委員会規則で定める公表事項はその公表事項から統計を作成するAIを開発する人のガバナンスが推測できるような工夫がなされるべきでありまして例えば統計等作成者の組織体制それから統計等作成に係る内部ルール知見を有する人員がどうなっているかまた統計の安全性否得処理とかそういったことに関する事項こういったものを広く公表してもらうのがいいのではないかと思います。
+04:55次のスライドですけれどもそしてそのような広い公表を前提といたしまして提供元その人にそのデータを提供する人はそれらの情報を見た上で統計等作成者として適切なガバナンスを有していると合理的に判断できる場合に初めてデータ提供するそのような義務付けをすべきではないかと思います。
+05:20この人は間違いない人だなというふうに公表事項から判断できれば提供してよいそうでなければ提供してはいけませんよとしていただくのがいいのではないかと思っております。
+05:30また、提供元のガバナンスとして提供に先立って本人にオプトアウトの機会を提供するということが考えられます。
+05:40特に要配慮個人情報の提供についてはこれは重要性もあまり高くないということが考えられますのでオプターアウトの機械提供を義務とすべきではないかと思います。
+05:53次のスライドですけれども若干違うお話になるわけでございますがこの統計等の特例につきましては集団的なプライバシーということを考える必要があるのではないかと思っております。
+06:06この特例によってさまざまな統計が作ることができる有用な情報を作ることができると思いますけれどもその結果として特定の属性とネガティブな結果を結びつける推論も多数生成される可能性があります。
+06:23例えば1番深夜にコンビニを利用する2番特定のサイトを毎日閲覧する3番週3日以上深夜2時以降に飲酒する人は支払い遅延率が高いということですねこのようなものこのような推論これはデタラメですけれども私は大体これに当てはまっておりますが住宅労働もちゃんと契約通りお支払いしておりますけれどもこういうものこのようなですね県庁とは言えず本人にも自覚されにくい行動特性属性を有する人をですね多少なりとも差別的不利益に扱うことは結果的にはですね大きな権利利益の侵害につながるその恐れがあるということでございます。
+07:03したがいましてその本特例により作成した統計結果を個人に当てはめることは禁止すべきではないかと思います。
+07:10実のところおめくりいただきましてこのような一定の統計的な推論を個人に当てはめるこれは日常的に行われていることでございます。
+07:21例えば30代の未婚女性で料理に関する動画をよく見る人は旅行好きというそのような統計的推論がありますとこの当てはめる人に対して旅行の広告を出すこれは普通に行われていることでございます。
+07:34しかしながら本特例によって本人の同意なく収集される膨大なデータに基づいてAIが作り出すさまざまな推論についてはやはり本人の不利益になり得るものも多く含まれる恐れがあります。
+07:47その結果として複数の属性特性からなる非伝統的な差別的集団を大量に作り出す可能性がございます。
+07:55他方で現行法は不利益プロファイリング差別的プロファイリングに対する規制が十分ではなくまたそれについての議論も十分とは言えませんこのような状況の下では一旦本特例による推論の個人への当てはめを禁止しておくことに合理性があるのではないかと思います。
+08:13次に、連絡可能個人関連情報についてお話をいたします。
+08:18個人関連情報これは個人情報ではないものですけれども代表選手はクッキーに紐づくウェブの閲覧履歴そのようなものをイメージしていただけばいいかと思います。
+08:28これは大量に収集されましてその人はどんなものを買いそうかという広告に利用されているわけですけれどもどんなものを買いそうかではなくてもっと悪用されてしまうケースというのが出てきております。
+08:42例えば我が国ではリクナビ事件これは内定時代率のプロファイリングをした事件ですけれども米国ではケンブリッジアナリティカ事件これはマインドハッキングに対する脆弱性のプロファイリングをした事件ですけれども、このような悪用された大きな事件がありまして、個人関連情報は言語法では個人情報ではないものと整理をされておりまして、第三者提供されて個人情報になるという場面で初めて制限がかかるということになっておりました。
+09:12つまり悪用への対処はなされていなかったということですねそこで今般この改正で悪用される可能性がある場合つまり本人に連絡可能である場合についてですね新たに適正利用義務それから適正取得義務を課そうとする誠にごもっともな提案であるわけでございます。
+09:32おめくりいただきましてこれは現行法の義務のまとめですけれどもこの5番のところにですね個人関連情報に関する義務がありまして第三者提供の一定の制限があったわけでもうこれだけだったわけですけれども今回の提案でこの①の利用目的の3ポツの適正利用②の適正取得の1ポツの不適正な手段で取得しないこれをかけていこうということでございます。
+09:57次のスライドはちょっと条文の紹介ですけれども省略をさせていただきまして次も省略をさせていただきまして18枚目ですけれどもじゃあこの個人関連情報のうち連絡可能なものということですけれども例えば郵便が配達可能な住所何丁目何番地何号が含まれるものが連絡可能個人関連情報とされておりますがそもそもこのような何丁目何番地何号というのはこれは個人関連情報ではなく個人情報ではないでしょうかという疑問があります。
+10:33実のところこれまでこのような住所も電話番号もメールアドレスもクッキーもそれ自体個人情報ではないというふうに整理されてきておりますがこれが果たして現代社会の状況に合致しているかということは大きな問題です。
+10:50このようなものは個人関連情報ではなく個人情報として整理した上で適正利用義務適正取得義務以外の個人情報に関する義務例えば漏洩しないような措置をするとかそういったものを課していくことが喫緊の立法的課題ではないかと思います。
+11:09また、諸外国も多くの国でそのようになっております。
+11:14こういった連絡課の個人情報は個人情報として整理して規制の対象にするということになっております。
+11:20次に、課長金についてお話をいたします。
+11:24課長金の導入は長らく懸案の課題でございましてそして令和2年改正本法の令和2年改正のときにも参議院の附帯決議で引き続き検討を行うこととされておりました。
+11:40これを実現した本改正は高く評価されるべきものでありますが他方で以下のような問題がございます。
+11:47まず対象の範囲が狭すぎるということですね義務の範囲ですけれども特に要配慮個人情報の取得制限それから目的外利用を対象外にするのは問題ではないでしょうか。
+12:01これはこれらの違反につきましては重大な権利利益の侵害ということが生じる可能性のあるパターンです。
+12:07それからおめくりいただきましてちょっと前半は省略いたしますが後半の算定方法ですねこれがその違法行為によって得られた額となっているためこの課長金に本来期待される抑止力がないのではないかということでございます。
+12:22ちょっとこれ利益と書いてしまいましたが正確には額です得られた額仮に違法行為が発覚しても課長金を課せられたとしても得られた額を吐き出せば済むということであればこれはやはり違法行為を思いとたまる効果というのは低いと言わざるを得ないと思います。
+12:39特に違法行為を防ぐ権利利益の侵害を防ぐという観点からもこれは重要なんですけれども同時に違法行為で収益を上げようとするブラックな事業者行為の適応性に留意して事業展開を行うまっとうな事業者の間の公正競争という観点からも問題ではないかと思います。
+12:59最後に団体訴訟についてお話をさせていただきます。
+13:02団体訴訟今回の見直しについては見送ることとなりました。
+13:07しかしながら今回の見直しの検討をいたしました。
+13:12検討会の報告書では以下のように書かれていたわけでございます。
+13:17委員会の体制面や人的資源委員会個人情報保護委員会ですね体制面や人的資源にも限界はあり必ずしも全ての違反行為に迅速かつ網羅的に対応できるとは限らないこうした限界を踏まえるとより確実に救済を受けられる環境を整える救済を受ける手段を多様化することが重要であると考えられるということでございます。
+13:40このここに書かれていますようにですね救済手段の多様化確実に救済を受けられる環境を整えていくことは非常に重要なこと言うまでもないことでございますので団体訴訟の導入は立法的課題であるということが改めて確認されるべきではないかと思います。
+13:56私のお話は以上です。
+13:57御清聴ありがとうございました。
+13:58ありがとうございました。
+14:03次に、村上参考人お願いいたします。